こんにちは。
キャンディーの包み紙を、
ついつい折りたたんじゃうモトコです。
自分の思いつきの根拠となる資料が見つからず、
ブログ執筆が滞り、更新が押しております。
スマンのう…。
「伊400型潜水艦」をご存知ですか?
水面下の人にはとっくにお馴染みでしょうけど、
私のまわりには
「伊」のあとは「フジ」か「マメ」くらいしか出てこない人がほとんどです。
気持ちはわかるんだがな。
攻撃機の翼を
折りたたんで格納するという発想。
そこに日本人の感性があるように思うのは
私だけでしょうか。
今回はそこら辺の考察に挑みたいと思います。
ウィキペディアにも、こういうのは載ってないですよ。
だからなんか手頃な文献カモーン!!
伊400と晴嵐と私
私の潜水艦好きはミリヲタ由来ではない
伊400は、私が潜水艦に
目覚めるきっかけとなった潜水艦です。
それはまさに「水面下のモトコ」誕生の瞬間でもありました。
ずいぶん前にTVで見たんですね。
伊400を模型で紹介してるのを。
その巨大な潜水艦には、
上部に(普通はない)格納筒というものがあって、
何を格納しているかというと、
「晴嵐」という特殊攻撃機を3機。
格納扉をカパっと開けると、
翼のない飛行機が出てきた。
いや、翼はないんじゃなくて、
根本から機体の側面に沿うように折りたたまれていたのです。
主翼を90度回転させてからパタンとする。
鳩が散歩してるときのカタチ。
はあ?
ダメだろ。
翼って折りたたむもんじゃないだろ?
それ布団とかだろ。
布団!?
(実際のヒントになったわけじゃないですよ、念のため。)
布団は朝になったらたたんで押し入れへ。
夜は寝室、昼は茶の間。
ベッドにはできない芸当だ。
無駄がないのう。
応用力高過ぎだってよ
折りたたんで格納するという仕様には、
日本人の(昔ながらの)暮らしの合理性が、あっさり応用されていると感じて、
ひとりでエラく感心したものでした。
日本人らしいなあ、と思ったのでした。
格納筒の直径4メートル、
に対して、主翼を広げた晴嵐の全幅12メートル。
とんち?
暮らしの中にある「たたむ」とか「折る」という日常のルーティーンが、
晴嵐を格納するためのアイデアになったことと関係あるんじゃないか、
お布団の国の人にとっては、それは自然なことだったんじゃないかと思うのです。
ひ弱な仮説です。
異論は認めます。
日本人は「大→小」が得意
折りたたみ式翼の真実
NHK歴史秘話ヒストリアのスペシャル(2015年頃か。戦後70年。)にて、
伊400を取り上げていました。
翼を折りたたむアイデアは、飛行機のブリキのおもちゃから来たと判明。
(翼の根元が壊れて、くるくる回るようになっていた。)
いや、だからってね。
翼をたたむということに、躊躇や抵抗はなかったのかと。
強度が損なわれるんじゃないかとか、
発射前にいちいち組み立てるのかよ悠長だのう、とか
反論はなかったのでしょうか。
ヒストリアでは言ってました。
「日本人はもともと、大きなものを小さくするのが得意」
ってことはやはり、
ブリキのおもちゃは単なるきっかけで、
「折りたたむ」こと自体、
もっと日本人の深いところに染み込んだ、
馴染みあるものだったんじゃないでしょうか。
ぴったりな言葉が見つかりません…。
折ってたたんで問題解決
( ´∀`) 朗報! ( ^∀^)
私の拙い主張を、
力強くフォローしてくれる記事があったのですよ!
私は図書館へ出かけたりしましたが、ネットにありました。あは。
求めよ!さらば与えられんってやつですよ。
『科学技術への応用など世界から「おりがみ」に注目が集まっている』というもので、
日本折紙協会の青木さんのお話が載っています。
そう!日本人といば、ORIGAMIがあるじゃないですか!
↓太線はモトコによります。
例えば人工衛星の太陽電池パネルを折りたたんで小さくするとか、折りたたむことで何かの問題を解決するというのがすごく興味深いところですよね。おりがみの開閉機能は、これからも工業製品にどんどん活用されるんじゃないでしょうか。
三井住友信託銀行HP 人生100年なび 東京おりがみミュージアムに取材してきました。いま「おりがみ」に世界が注目しています
太陽電池パネルは思いつきませんでしたが、激しく同意します。
そしてここ注目です↓
もともと、タンスに衣服をしまうとか、折りたたむことは日本人の感性というか生活習慣にすっかり根付いています。
三井住友信託銀行HP 人生100年なび 東京おりがみミュージアムに取材してきました。いま「おりがみ」に世界が注目しています
ほらほらっ!
私はいつも適当なことばっか言ってますが、ここは的を得ていたようです!
さらにこんな視点↓
日本には「折り目正しい」や「折々」という表現があり、折るという言葉に、壊すというようなネガティブな意味だけでなく、多くのポジティブなニュアンスを含めます。
三井住友信託銀行HP 人生100年なび 東京おりがみミュージアムに取材してきました。いま「おりがみ」に世界が注目しています
なるほど。
生活に密着したものは、言葉の表現にも使われやすい。
伝統的な日本家屋を「木と紙の家」と、海外の人は思うそうです。
日本の和紙は「書くだけじゃない用途」にも使われ、
折ることで生活用品にもなっていったんですね
ご祝儀袋の装飾的な折り。
ただの封筒じゃないもんね。
おみくじは細く折って結ぶし。
そして折り鶴は、祈るため。
ありますねえ、日本の折りシーンが!
↑脳トレにも折り紙おすすめだそうです。
胸を張れるはずなのに
世界初の潜水空母
「潜水空母」というアイデアは、
アメリカやイギリスも考えていたようです。
ただ格納筒が浸水したりして、実現することはありませんでした。
配備・運用までできたのは日本だけなんですね。
すごいよねえ。
「伊」というのはイロハのイ。
排水量の大きい順に、伊・呂・波。
今みたいに「そうりゅう」とか「たいげい」っていう固有の名前は、
当時の潜水艦には与えられませんでした。
所詮戦艦の脇役だったから…。
戦艦はありますよね、大和とか武蔵とか、あとは…
攻撃前に終戦となる
伊400はアメリカ本土(ワシントンD.C.やニューヨーク)を
直接攻撃するために発案されました。
アメリカは戦意を挫かれて、早く講和を結べるだろうとイソロクは考えた。
ただ建造に3年かかるため、完成する頃には戦況も悪化しており、
計画はアメリカ本土ではなく、パナマ運河の攻撃に変わります。
せめてアメリカの艦隊を遠回りさせるため。
ところが、アメリが軍はすでに太平洋側に進出しており、再度計画変更。
→ウルシー泊地への晴嵐による特攻計画…
となるはずでしたが、向かう途中で終戦を迎える。
呉に戻る途中でアメリカ軍に拿捕され接収。
兵士は生きて帰ることができましたが、
ずいぶん振り回されました。
作り手の知恵と苦労。
何だったのかのう。
ニッポンよ、どこへゆく
伊400がアメージングだったのはわかった。
そして、
日本人はチマチマっとした技で、
結構スケールの大きなことができちゃうんだということもわかった。
だいぶ昔に読んだ村上龍さんのエッセイなんですが。
(エッセイだったと思います。タイトル忘れてしまった。うろ覚えだけどこんな感じの内容です。)
世界的なカーレースで、
イタリアのチームに車の故障というアクシデントが襲ったのですが、
途中棄権することなく、最後までレースを闘った。
その決断に至った、チームの一人が言った言葉が
「俺たちはイタリア人だ!」
今、これとまったく同じ文脈で、
「私たちは日本人だ!」
と言える場面て想像できるかなあ。
貧しい層が増えて、子どもがいなくなる。
この国の未来は、衰退に向かっているらしい。
だけどあるはずだと思います。
きっと国の衰退とは関係なく。
私のブログにはなんもできんがな。
終わりに:「イ400のぶひん」
ひ弱な仮説を鍛えていくのは、
エキサイティングな作業ですね。
毎度お遊びでスマンのう( ^ω^ )
うちの子どもが描きました。
カタカナ書けてるから、小1だと思います。
5年くらい前。
子どもに、伊400について熱く語ったことはありません。
私は彼がこれを描いていたことも、後になって知りました。
ヒストリアのDVDを一緒に見たことがあって、
オアフ島沖に眠る、海没処分された伊400の残骸が映っていました。
6歳児には衝撃だったかな。
爆発の衝撃で吹っ飛んだ、格納扉。
剥き出しの魚雷発射管。8本!
意外と原型を留めたカタパルト。
散らばった金属片。
彼の興味は、そこに向かっていったんだろうと想像します。
向かっていく先はどこであれ、
そのエネルギーを、
失わないで欲しいと思います。
さて、どこへ行くのかのう。
ではまた!
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