十字舵からX舵へ。45度の回転がもたらしたメリットとは?

潜水艦のこと
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こんにちは。
仕事辞めて、時間的ゆとりを手にしただけで、
今まで抱えていた、家事に対する憎しみが消え去ったモトコです。

いや、わかっているのです。
憎いのは、本当は家事そのものではないということを。

で、今日は、個人的な心境の変化における「家事」への思い、、、
ではなく潜水艦の「舵」の話です。

「十」→「X」へ45度回転しただけで、
小回りが効く、浮上が速い、舵が損傷しにくいなど、色々いいことがあるようです。

ちょっとの変化で大きなメリット。
これは日常のヒントになること請け合いです。

何の話しだろ?と思う方は、ぜひぜひ読みすすめてみてください!

潜水艦の舵

舵の種類

いつかの軍港クルーズにて(広島県呉市) クレーンの奥の工場みたいなのは工場じゃなくて「救難艦ちはや」

この写真は、たくさんの護衛艦や潜水艦に囲まれてエキサイトした私が、
そうりゅう型潜水艦と救難艦ちはやをセットで写真に収められることにエキサイトし、
若干撮影のタイミングをはずしてしまった、ほほえましい写真ですw

潜水艦が3隻縦列していますが、赤い丸で囲んだ部分が後ろの舵です。

手前の1つが、プレートが斜めに交差している「X舵」で、
奥の2つが、プレートが垂直に交差している「十字舵」なのですが、
ご覧の通り、水面からはみ出た部分からでも判別できますよね。
ちょっと写真の十字舵はちっちゃすぎますけどね。。。

日本の潜水艦の後舵は、
おやしお型までが十字舵、後に続くそうりゅう型(2009年〜)からX舵となりました。 

潜水艦には、
後舵(十字舵 or X舵)のほかに、艦橋(セイル)の横から出た「潜舵」というのがあります。

潜舵は深度の調整をしています。
艦橋(セイル)ではなく、艦首についていることもあります。

昔の潜水艦とか、海外の潜水艦にはそんなタイプが多めな印象があるのですが(個人的に)
印象だけでちゃんと調べてないので、実際はわかりません…。

↓この潜舵は艦橋についてるタイプ。

rudder3
モトコの脱力イラストシリーズ ※プロペラは面倒になっちゃって省略してます。

 

舵の定義を調べてみた

私の場合「舵」というと、
「舟の船頭さんが手に持った舵棒で舵を取る」の図が頭に浮かびます。

柳川の川下りの情緒あふれるイメージです。

ためしに「舵」をうちにある小学生向け辞書(子どもの)で引いてみました。
こういうことは別にやらなくてもいいんですけど、
私のブログは「自由研究」な感じでやってますので、はい下記の通り。

船の方向を変える装置。

例解学習国語辞典/小学館

船の後ろについていて、進む方向をかえる道具。

チャレンジ小学国語辞典/福武書店

わりとシンプルですね。

つづいて、英語の子供向け辞書。

1. a flat, movable plate attached to the rear of a boat or ship in an upright position.
It lies under the water and is moved to steer the vessel.
A person or thing that loses direction is said to be rudderless.

2. a flat, upright plate at the rear of an airplane that is moved to steer it.

(1. ボートや船の後方に縦に取り付けられた平らな可動プレート。船の舵をとるため、水面下で動く。方角を見失った人や物事をラダーレス(舵のない、指導者不在の)という)
(2. 飛行機の操縦のために動く、機体後方に縦に取り付けられた平らなプレート)

MACMILLAN Dictionary FOR CHILDREN

より具体的な説明です。(和訳はモトコ)

ラダーレスという比喩表現や、
飛行機の舵についても触れています。

じゃあ、いつものWikipediaも押さえとこうかな。

舵(かじ、rudder、ラダー)とは、主に船舶の進行方向を自在に定めるための機構、およびその作動部を指す。

Wikipedia [舵]

「機構」って「仕組み」のことですよね。
どうやら「舵」というのは、船の後ろにつけたプレートそのものから、
舵の仕組み全体をも指す言葉のようです。

そういえば、映画「キャプテンハーロック」(2013年)で、「俺が舵をとる」と言って立ち上がったハーロックが大きな舵輪を回すシーン、ありましたね。

あれも「舵」ですね。

十字舵からX舵へ

メリット3つ

損傷軽減

十字舵は潜水艦の直径より大きくすることはできません。
十字舵を大きくしてしまうと、
船底の位置より下にはみ出した縦舵が、沈座した時に海底にぶつかってしまうからです。

舵が「十」から「X」の形になると、
ぶつかって損傷することを防げる上、舵そのものをもっと大きくすることができます。

機動性向上

舵の面積が大きくなると、今までより効率よく操舵できます。

旋回半径が30%小さくなり、
浮上するときの角度も(海底に対して)15%大きくなるそうです。

↓こちらにも。

https://www.mod.go.jp/atla/research/dts2011/dts2011.files/low_pdf/R2-4.pdf

補完

十字舵ではタテヨコ2枚のプレートがあり、縦舵は針路を、横舵は姿勢を調整していました。

もしどちらかが損傷を受けると、方向転換や姿勢の制御が困難となります。

しかし、X舵では4枚のプレートそれぞれが独立して動き、それぞれが縦舵と横舵を兼ねるので、一部が破損しても補完しあうことができます。

最初にX舵を採用したのは

私が見た本(FILES No.057 図解 潜水艦/新紀元社)では、
スウェーデンのシェーオルメン級という潜水艦が、
1968年にX舵を採用したとなっています。

ぜんぜん最近じゃないし、
スウェーデンとは意外です。ワタシ的に。

というか、
アメリカもロシアも今だってX舵の潜水艦は持ってないんじゃないかな。

「トム・クランシーの原潜解剖」新潮文庫(←日本語版ゲット)によると、
スウェーデンはこう評されています。
「潜水艦を運用する世界の国々の中で、
スウェーデンほど理解されず、
また過小評価されている国はおそらくないだろう。」

へえ、そうなんですか。
福祉大国スウェーデン。
知りませんでした。

でもトムは、X舵に関する言及はしていませんでした…。

その後、オランダ、オーストラリア、ドイツなどが続いたそうで、
日本は2009年に、そうりゅう型から採用しています。

採用に時間がかかったのは、
4枚の舵を個別に手動操作するのが、非常にむずかしいためだそうです。

現在はコンピュター制御です。

終わりに

私が舵を切りたい方向

今回いろいろ調べ物をしていて、
辞書の読み比べっておもしろい!という発見がありました。そこか!

ほんとはさらにいくつか調べているのですが、
それはそれで別の記事になりそうなボリュームで…。

あと、私が持ってる本のイラストに、
致命的なミスを見つけました。

↓「SUBMARINES 1940-PRESENT」Amber Books Ltd

まじか! そうりゅう型の外見上の特徴は「X舵」です!!

どう見ても堂々たる「十字舵」です。
説明書きのところには、たしかに
X-shaped rudder」と書いてあるのですけど。

おとぼけぶりが可愛く、
この本ますます好きになりました。

この記事は、私のブログの3つ目の記事になるのですが、
毎回調べることも多く、時間かかりますわ。

専門家でもない自分が書いても…と、
煮詰まりますわ。

で、時間だけ過ぎていきますわ。

だけど潜水艦のことは、放っておけないのです。

所詮、私に書けることなど知れています。

専門家のような記事は、専門家に任せるとして、
私は、気持ちにゆとりが持てなかった
過去の自分に伝えるように、

子育てとか、並行して家事とか、仕事とか、
上手にできないながらも(←モトコ)

辛いこともあるけど、
忙しい毎日を、
一生懸命がんばってる人へ、

「ねえ、辞書の読み比べっておもしろいよ❤️」のんき

みたいなメッセージをお届けしたい。

軍事評論家風にかまえて途方に暮れたときは、
ラダーレス状態
そっち方向へ舵を切り替えて、
面舵いっぱい

自分の言葉で、
黙々と書き続けたいと思います。

読んでくださってありがとうございます。

ではまた!

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